あわらでハタラコ。vol.37(冨田さん)
市内で働いている皆さんに、自分の職場を紹介していただくコーナー「あわらでハタラコ。」
あわらに住み、あわらで働くことに魅力を感じている皆さんに、県外に出てみて(県外から来て) 気付いたあわらの温かさや、住み続けているから感じるあわらの居心地の良さなどを教えていただきます。また、一生懸命働く日々の中で皆さんが感じていることなどをお伝えし、「働くこと」や「仕事」とはどういうことかを一緒に考えていきたいと思います。普段はあまり考えることもないかもしれませんが、この機会に少しだけ自身を振り返ってみるのも良いかもしれませんね。
冨田 幸平 さん (居酒屋まつぼっくり 店長)
ハタラコ。第37回目は、あわら温泉街に今年7月オープンした「居酒屋まつぼっくり」の店長、冨田さん(30)をご紹介します。
10年間いろんな調理場で経験を積み、30歳になった今年、自分の店を開いた冨田さんに、開業やあわらの魅力をお話しいただきました。
調理師になる
もともと料理を作るのが好き。というか食べるのが好きで、部活(柔道)で腹ぺこだった高校生のころは、足りないと自分で作って食べていました。
高校3年の進路選択時、保育士になるか調理師になるかで悩んでいたころ、一人の板前さんに出会い、調理師になろうと決めました。部活でけがをして入院したときに同室になった板前さんで、板前の仕事を「いい仕事だよ」と話していたのを覚えています。
調理師専門学校
高校卒業後は県内の調理師専門学校へ進みました。専門学校は調理師免許を1年で取得できます。私が通っていたころはJR福井駅前にありましたね。
入校してから包丁一式をそろえました。包丁にもいろんな形がありますが、今は、刺身包丁、出刃包丁、牛刀にペティナイフがあれば十分です。
板場に就職
専門学校在学中アルバイトをしていたときに正社員に誘われて、地元の温泉旅館に就職しました。盛りつけや皿洗いから始まり、デザートカット、焼き物、煮物など、順を追っていろいろさせてもらいながら覚えていきました。 勤務時間は朝5時半から11時まで、昼休憩を挟んで午後3時から夜9時まで。忙しいときは昼休憩の時間に次の仕込みをしていたこともありました。板場の仕事がしんどいのは覚悟の上です。
修行期間
いろいろと勉強したかったので、2~3年で勤務先を変えてきました。地元旅館の次は、福井市の割烹店へ。仕事は充実していましたが、遠距離通勤になって通勤時間とガソリン代がつらかったです。次は地元で働こうと、家からも近い北潟湖畔の宿泊施設で働きました。その後は、カニや魚を触りたいと思ったので三国の民宿へ。ここで独立を考え始めました。
準備期間
独立しようと決めたものの、最初は何をしていいか分かりませんでした。
自分の考えをしっかり持とうと思って、実際に店をやっている人に老若関係なく話を聴きに行きました。経営の仕方は人それぞれなので、メンタル面やその人の考え方などをじっくり聞きました。
独立を考えてからは正社員からパートに切り換えました。お好み焼きや鉄板焼をやりたいと思ったので、市内のお好み焼き屋でアルバイトもしました。
働きながら自分が開く店の構想を練りました。どうやったらうまくいくか、イメージトレーニングもしました。
開業を決めたのは今年の年明けです。 結果的に2年間じっくり考えることができました。準備と心の整理に必要な時間だったと思っています。
開業準備:最寄りの支援機関へ相談
開業にあたって何か支援制度がないか、あわら市商工会をたずねました。市の創業補助金や日本政策金融公庫の創業に関する融資を紹介してもらいました。
開業準備:物件さがし
店を出すなら地元でと思っていたので、芦原・金津・三国で物件を探しました。電話帳で調べて不動産屋に良い物件がないか聞いて回ったり、実際にまちなかを見て回りました。
今の物件を紹介されたときは、とにかく場所がいい!と思いました。ふたを開けてみると、オーナーが知り合いだとわかり、とんとんびょうしに話が進みました。
開業準備:店舗の改装
出店場所が決まれば、次は店舗の改装です。友人が勤めている工務店にお願いし、デザイナーを紹介してもらいました。あわらにない感じの店で、これまで市外のお店に行っていた若者や家族連れが市内で行きたいと思えるような店を目指しました。
開業準備:スタッフを集める
調理担当は自分のみです。接客はアルバイトが5人。友人や友人の奥さんが交替で来てくれています。
開業後の日常
近くのスーパーマーケットが午前9時半に開店するので買い物に行き、午前中は仕込みをして休憩。午後は3時頃から開店準備に入ります。食材は地元で調達するようにしています。魚も元板長がやっている地元の水産会社にお願いしています。これまでの勤務先での仕入れを参考にしています。
あわらで働こうと思ったわけ
地元の人が好きです。あわらが好きですね。わざわざ市外へ行かなくてもという思いもありました。地元に店を出すことで、地元の活性化につながったらうれしいです。
あわらの魅力
地元の人。優しくて世話好きだと思います。同級生や他の店の人たちが「大丈夫か」と気にかけてくれたり、キャベツを作っている人が「店で使って」と持ってきてくれたり。いつも助けていただいて感謝しています。
また、観光客との出会いが多いこともあわらの魅力。県外の話など、新規のお客さまと話す楽しみがあります。
仕事の好きなところ、仕事でうれしいこと
「ありがとう」「おいしかったよ」と言っていただけるとうれしいです。励みになります。接客は楽しいですね。専門学校在学中に居酒屋でアルバイトしていたとき、カウンターに立たせてもらって接客の楽しさを知りました。旅館や民宿の板場はどちらかというと裏方で、あまりお客さまと接することもありません。自分で店を出すなら、お客さまと直接お話できる方が良いなと思い、居酒屋にしました。
ひとりで大変ではありますが、誰に気兼ねすることもない自分の店です。 調理場で一番下のポジションが長かったので、ひとりで気楽な面もあります。
仕事で大変なこと
ひとつは食中毒。よくよく気を付けていますが、こわいです。
もうひとつは、ひとりでやっていること。店全体に気を配らないといけませんが、まだまだ、自分の目には見えないところ、目が届いていないところがあると思うので気を付けたいです。
仕事をするときに心掛けていること
しんどい顔をなるべくしないこと。お客さまをなるべく見送ること。注文から料理を出すまでの時間を短くすること。動線や調理手順などを見直して、少しずつ早く出せるように工夫しています。
冨田さんにとって「働く」とは
生きるため。20代は遊んでいいけれど、30代は働くとき。人として大事なことがあるのも30代。20代は自分の好きなことを探す時間。と聞いたことがあります。自分の場合は、趣味と仕事がつながっているので、やりたいことをやってきて楽しいし、これからもやりたいことが出来て幸せです。
嫌な仕事があるならやめても良いと思いますよ。
冨田さんのこれから
「あわらなら“まつぼっくり”」と言われるような店にしたい。そんなに儲けにこだわらず、 末永く愛される店になることが目標です。
開業を考えている人へ
開業するときは、やっぱりリスクはあるので、勢いだけで開業するのはだめです。よく考えて、準備と気持ちの整理をしてください。自分の場合は2年間、どうしたら上手く行くのか考えていました。
店舗紹介
居酒屋まつぼっくり
住所:〒910-4104 あわら市温泉4丁目710番地
電話番号:090-1392-6996
営業日時:火曜日~日曜日 午後6時~午前0時(日曜日は午後11時まで)
定休日:月曜日
駐車場:花の宿 福寿さんの裏に駐車場を借りていますのでご利用ください。(あわら市温泉4丁目1035番地)
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温泉街のメインストリート、湯~わくDori(田中々舟津線)にオープンした居酒屋です。メインは鉄板焼き、お好み焼きになりますが、その他のメニューも店長の気の向くままご用意しています。女性やお子さまに配慮した小さめのお好み焼き「お好み小判」など、おいしく、リーズナブルな料理をご提供します。
忘新年会のご予約も承ります。
店名の由来
出身地の地区名からいただきました。ひらがなの店名にしたかったというのもあります。まだ他にも理由はありますが、内緒です。
まつぼっくりのオススメ
- お好み小判
小さめのお好み焼きです。通常サイズだと他のメニューも食べたいのにお腹いっぱいで食べられない!こともあると思い、小さめをご用意しました。小さいので、いくつか注文していろんな味を楽しむこともできます。(調理面では、小さいと調理時間が短くすむという利点があります。) - 北陸健康鳥を使用しています。 鉄板焼きや唐揚げでどうぞ。
- ドリンクバーあります。
- 小さいお子さま用の食器をご用意しています。
- まつぼっくりのプリン
冬の新メニュー。福井市にある喫茶店&雑貨店maple honeyさんとコラボレーションして出来たプリンです。居酒屋まつぼっくりが監修しました。maple honeyの店長さんはあわらの方なんです。
関連リンク
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