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あわらでハタラコ。vol.36(江田さん)

最終更新日 2015年11月13日| ページID 007182 印刷する

市内で働いている皆さんに、自分の職場を紹介していただくコーナー「あわらでハタラコ。」

あわらに住み、あわらで働くことに魅力を感じている皆さんに、県外に出てみて(県外から来て) 気付いたあわらの温かさや、住み続けているから感じるあわらの居心地の良さなどを教えていただきます。また、一生懸命働く日々の中で皆さんが感じていることなどをお伝えし、「働くこと」や「仕事」とはどういうことかを一緒に考えていきたいと思います。普段はあまり考えることもないかもしれませんが、この機会に少しだけ自身を振り返ってみるのも良いかもしれませんね。

江田 純子 さん (公益財団法人 福井県体育協会 カヌー特別強化コーチ)

ハタラコ。第36回目は、カヌーワイルドウォーターの日本代表で、平成30年福井国体の選手として、またカヌースプリントの後進の育成のため、今年5月に福岡からやってきた江田さん(27)をご紹介します。
普段は北潟湖を拠点に、自身の練習や高校生の指導を行っている江田さんに、カヌーやあわらの魅力についてお話しいただきました。
江田さんは先日、ワイルドウォータージャパンカップ2015で総合優勝されました。おめでとうございます!

坪田さん
カヌーが大好きな江田さん
カヌー艇
江田さんのカヌー艇。ワイルドウォーター用です。
江田さんカヌー乗艇
平日は午前と午後に水上にいます。

カヌーワイルドウォーターの選手と、カヌースプリントのコーチをしています。

福岡県出身です。福岡では保育士をしながら選手生活を送っていました。福井県から国体選手として誘われ、今年5月にあわら市へ来てからは、カヌーワイルドウォーターの選手として練習して大会へ参加するほか、カヌースプリント競技の高校生の指導や小中学生への普及活動など、平成30年に開催される福井国体に向けて選手の育成を担当しています。
福井国体のときには、北潟湖はカヌースプリントとデモンストレーションスポーツのカヌーポロの会場になります。カヌーワイルドウォーターの会場は大野市ですが、鮎釣りのシーズンは川で練習できないこともあり、いつでも練習が出来て、子どもたちの指導もできるあわら市に住むことにしました。

  • カヌースプリント
    湖や川などの静水面に設置されたレーンで一定距離の速さ(着順)を競います。艇の形や漕ぎ方が異なるカヤック部門とカナディアン部門があり、それぞれ、距離(200m・500m・1000m)や何人乗りか(1人~4人乗り)で種目が分かれています。オリンピック種目にもなっています。
  • カヌーワイルドウォーター
    流れの急な川を下る速さを競います。使用する艇は、スプリント艇よりも幅のあるものです。岩に接触することもあるのでカヌー艇に傷は付き物です。パドルはスプーンパドルで、こちらはスプリントと変わりません。クラシック1,500mと、スプリント200~400mの種目があります。200mくらいだと40秒ほどで下ります。もともとスプリントで実績があって、度胸のある人がワイルドウォーターの選手になるので、基本的にみんな速いですね。

カヌーを始めたきっかけ

カヌーを始めたのは高校に入ってからです。中学生のときに体育の先生になりたいと思い、なるにはどうしたらよいか先生(カヌー経験者)に相談したところ、高校でインターハイに出て入賞し、体育大学に推薦入学で入って実績を残して指導者になると良いと教わりました。もともとスポーツが好きで競技にはこだわらなかったので、先生の勧めもあり、カヌースプリントでインターハイを狙おうと、地元の強豪校・福岡県立三潴高校に進学しました。

スプリントからワイルドウォーターへ

インターハイで優勝し、カヌーを仕事にしたいと体育大学への進学を希望していましたが、顧問の先生に、ずっとカヌーをやっていくのは難しい、カヌーをするなら地元で続ければ良いと諭され、地元の短大に進学してカヌーを続けることにしました。短大に入学後、県からワイルドウォーターへの転向を勧められ、最初の大会で良い成績が出てたので、これはいけると周りに後押しされて、ワイルドウォーターを続けることになりました。今年で9年目になりますね。ワイルドウォーターを始めた頃は怖いという気持ちもありましたが、ロール(転覆したカヌーから脱出せずにそのまま起き上がる技術)を覚えてからは、沈んでも起きあがればいいやと思うようになって、怖くなくなりました。

選手生活と保育士の両立

短大の保育士の実習中に園長先生に声をかけていただき、6年間、保育士をしながらカヌーを続けました。練習は週4回、30分。母校のカヌー部と一緒に練習していました。とにかくカヌーの練習をしたくて、保育士の仕事に集中して取り組みました。自分でもよく働いたと思います。早く出勤したり、定時で上がって練習して仕事に戻ったりしました。大会に行くと1週間くらい休んでしまうので、1週間分前倒しで仕事をしたり。保育園の行事に出られないこともありましたが、職場や保護者の皆さん、園児の理解と応援を得られて、カヌーを続けることが出来ました。保育園では掲示板を担当していたので、工作物が得意です。おむつケーキも自作できます。

海外へ出て気づいたこと

海外に行きたくて練習し、スロベニアで開催された世界選手権に参加しました。その頃の自分は、ゴールできればいいかくらいの気持ちでいたので、 海外の選手のハングリー精神、勝ちに行く姿勢に目が覚めました。海外遠征後は試合に臨む姿勢が変わったと思います。行ってよかったですね。向こうでは生活の一部にカヌーがあるようでした。川でカヌーをしていて、川沿いのカフェのお客さんがそれを見ながらくつろいでいる風景がありました。スポンサーがいたり、レッドブルも来ていたりと、大会の盛り上がりも日本とは違いましたね。

福岡からあわらへ

今年の3月に県の担当者から電話をいただきました。その日は卒園式の日で、異動が決まっていたので保護者の方とお別れしていたときでした。家族やカヌーの先生をはじめ、周りの人たちにも反対されて、最初は断ろうと思っていました。母校のカヌー部の監督が福岡国体(平成2年)のときに選手だった人で、とにかく国体選手の指導は大変、選手へのプレッシャーもすごいと聞いていました。断るつもりで先生に同席をお願いして一緒に話を聞きましたが、とにかく助けを必要としているのが伝わってきて、心が動きました。福井県へ行こうと決めました。

あわらの魅力

あわらで出会う人はみんな優しい。気負わずに接することができます。 引っ越したばかりのときに出会ったガス屋さんは、棚を作るのを手伝ってくれました。知り合いがいない中で、いろんな人を紹介してくれた方もいます。皆さん、親身になってあれこれと気をかけてくださいます。国体推進課の皆さんの国体を成功させたいという気持ちをすごく感じて、自分もがんばろう、生徒たちを強くしようと思っています。

あわらに来て良かったこと

練習環境が良いです。北潟湖の自然が良い。ここの風景が好きです。午前の練習後に湖畔を散歩していると、いろんな人が話し掛けてくれるのもうれしいですね。福岡での練習場所は、普段は高校の近くにある幅20m・距離1.2kmほどの農業用水路でした。福岡には激流がないので川下りは週末に大分で練習していました。福岡では冬でも寒くて乗れない日はなかったですが、福井はこれから寒さが厳しそうですね。福岡とあわらの季節は1ヶ月ほど違う気がします。
もうひとつ良かったことは、遠征が近くなったことです。山口、岡山、青森、岐阜、東京、愛知、九州、全国各地のいろんな大会に出ますが、遠征先へはカヌーを自家用車に積んで運転していきます。遠距離を走るせいか、カヌー人の車は壊れやすいと言われています。長時間・遠距離運転に慣れすぎて、車で2~3時間の距離なら近いという感覚です。

あわらでの生活

はじめての一人暮らしです。スーパーに行っても、物の相場がわかりませんが、全体的に福井の方が高いような気がします。特に果物が高くて購入をためらってしまうので、柿や梨を近所の方や生徒からいただけてありがたかったです。 福岡との食文化の違いを感じることがありますね。イチゴ(江田さんの好物)の品種が「あまおう」じゃないんだ。 ちくわぶ初めて見た。もつなべ屋が見あたらない。蕎麦にはあまり馴染みがなかったな(福岡では柔らかめのうどん)。お米がおいしい!など、いろいろと気づくことがあります。実家からの宅配便を楽しみにしながら、あわらの食も開拓していきたいです。
前職が保育士で毎日たくさんの人と接していたので、あまり人に会わなくてさみしい気持ちもあります。知り合いもいないし、一人暮らしも初めてで。両親、特に母親は今も心配していますが、親のありがたみがわかりました。大会で遠征して実家に帰るとなにもしないので、本当に自分でやれているのか不思議がられます。

  • 福岡のオススメ
    福岡もごはんが美味しいところです。観光しても楽しいと思います。久留米は焼鳥屋がたくさんあって、焼鳥屋の隣も焼鳥屋があったりします。焼鳥屋での注文は豚バラからが基本です。

仕事でうれしいこと

練習できる環境にいること。あわらに来てから、しっかり練習できているので、成果になって表れています。
指導している高校生が「勝ちたい」と言ったことです。こちらから「勝ちなさい」と言うのは、やらされているのと同じです。自分で目標を持って取り組んでくれていることがうれしい。インターハイ後に、カヌー部のメンバーをポロとスプリントで分けたところ、スプリントにも残ってくれました。ポロにはチームのみんなでやる楽しさがありますが、スプリントは入賞しないとその楽しさがわかりません。今年の国体で3年生の男子が入賞したことが、みんなの励みになっているようです。良い循環の中で、早くその楽しさを味あわせてあげたいです。

仕事をするときに心掛けていること

保育士をしていた経験から、子どもたちを怒っても伸びないことはわかっているので、褒めて伸ばしたいと思います。お互いに縁があってカヌーをしているので、その縁を大切に、子どもたちの競技力を向上させてあげたいです。

江田さんにとって「働く」とは

カヌーが好きで、カヌーを仕事にしたいと思っていました。カヌーを仕事にするのは難しいと言われたこともありました。仕事と言っていいのかなと思うこともありますが、今は望み通り、好きなカヌーに専念している毎日で、とても充実しています。

江田さんのこれから

今はとにかく福井国体を成功させたいです。私が入賞するだけではどうにもなりません。福井国体の成功には、あわらの皆さんの力が必要です。多くの人にカヌーを知ってもらって、サポートしていただけたらうれしいですね。

これから就職する人へ

自分がやりたいことをやるには。まず、やりたいことを好きでいること。あとは、人とのつながりを大切にすることです。内向きで自分しか見えない状態ではなく、オープンに構えて人の話を聞くようにすると、人が集まってきたり、人に興味を持ってもらえます。また、自分が人に興味を持って、人と話すことも大事です。苦手だなと思うと相手に伝わるものです。見かけで判断するのはもったいない。関心があるから向こうから来てくれるので、もしかすると、とても強い味方になってくれる人かもしれません。

勤務先

公益財団法人 福井県体育協会

住所:918-8027 福井県福井市福町3-20 運動公園事務所内
電話番号:0776-34-2719
FAX:0776-34-2742
ホームページ:http://www.fukui-taikyo.or.jp/

小中学生の皆さん、カヌーで福井国体に出ませんか

あわら市カヌー艇庫
あわら市カヌー艇庫。北潟公民館の隣にあります。
乗ってみませんか?
カヌーに乗ってみませんか?


 

平成30年開催の福井国体に出場するカヌースプリント競技選手を育成しています。
現在小学6年生の子どもたちも、中学3年生で国体に出場することができます。
カヌーの技術は約3年で身につきます。私自身、高校でカヌーを始めて、3年間でインターハイ優勝という実績を残すことができました。
北潟湖で練習しているので、まずは見に来てみてください。

練習日時:平日夕方、土曜日・日曜日の午前中
練習場所:北潟湖(練習拠点:あわら市カヌー艇庫。北潟公民館の隣にあります。)
問い合わせ:国体推進課 電話番号0776-73-8033

カヌー練習会が屋内プールで開催されました。

平成27年10月31日に、丸岡B&G海洋センター(丸岡スポーツランド)で、福井県カヌー協会主催の練習会が開催されました。
指導者は、同協会所属の江田さんと、スプリントの山下友理子さん。
この日練習したのは、カヌーポロ経験のある中学生1人と、カヌーは初めての小学生が2人。
準備運動のあとは、早速カヌーに試乗。用意されていた艇は、安定性のあるカヌーポロ艇と、乗るまでが最初の難関というスプリント艇の1人乗りと2人乗り。
最初はカヌーポロ艇に乗って、パドルの握り方、漕ぎ方を練習しました。
カヌーポロ艇を漕げるようになったら、次はスプリント艇の1人乗りに挑戦。金津高校カヌー部の皆さんが、水中に入って艇の前後を抑えるなど、落ちないようにサポートしてくれました。
しかし、それでも落水してしまうのがスプリント艇の難しいところ。スプリント艇の速さを重視した形はバランスを取るのが難しく、最初から乗れる人はいないそうです。
1人用で難しさを体感した後は、2人用に試乗。後部シートに高校生が乗ると安定した状態に。スイスイと結構なスピードで漕いでいました。
練習を続けること約2時間。乗るだけでも2週間はかかるというスプリント艇に、小学生の皆さんは全員乗ることができました。すごい!
 

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