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あわらでハタラコ。vol.29(達川さん)

最終更新日 2015年4月15日| ページID 006510 印刷する

市内に勤務する若者にリレー形式で話を聞くコーナー「ハタラコ。」

あわらに住み、地元で働くことに魅力を感じている皆さんに、県外に出てみて気付いた地元の温かさや、住み続けているから感じるあわらの居心地の良さなどを教えていただきます。また、一生懸命働く日々の中で皆さんが感じていることなどをお伝えし、「働くこと」や「仕事」とはどういうことか一緒に考えていきたいと思います。普段はあまり考えることもないかもしれませんが、この機会に少しだけ自身を振り返ってみませんか。

達川 なつみ さん (株式会社ひなた工房 スタッフ、フルート演奏者)

インタビュー中の達川さん

ハタラコ。第29回目は、株式会社ひなた工房の達川さん(27)をご紹介します。先月のaキューブプレオープンイベントにも出演され、フルートを演奏していただきましたが、今回は、福祉サービス事業所のスタッフとして働きながら、地元で音楽活動を続けている達川さんに、仕事のことや音楽活動についてお話いただきました。

株式会社ひなた工房のスタッフとして

見本帳の製作をしています

新しい家を建てるときやリフォームするとき、壁紙などの見本が並んだ冊子を見たことはありませんか?株式会社ひなた工房では、有限会社タツカワと連携し、見本帳の製作をしています。建築素材やカーテンの生地、壁紙など、主にインテリアに関するさまざまな素材の見本帳を作っています。見本帳には色や模様の異なるたくさんの素材が貼られていますが、ひとつずつ手作業で貼られています。

見本帳ができるまで

  1. 素材の裁断
    見本帳の素材は、台紙に貼る大きさに合わせて、素材を貼る順番に並べてから裁断機で裁断します。裁断後は、ばらけないようにパッキングします。
  2. 台紙のりづけ
    台紙の素材を貼る部分に、乾いても粘着性のあるのりを付けて乾かします。
  3. 素材を台紙に貼る
    パッキングされた素材を開封して台紙に貼っていきます。貼る場所を間違えないように、貼る位置がずれないように、いろんな工夫をしています。なるべく早く作業するように心掛けていますが、1時間に30~40枚できたら良いですね。
  4. 検品
    見本と見比べながら1枚ずつ確認します。

株式会社ひなた工房と有限会社タツカワ

ひなた工房は福祉サービス事業所です。見本帳の素材を貼る工程は、ひなた工房の利用者さんが主に担当しています。素材を台紙に貼るまでの準備や、出来上がった後の検品作業を私たちスタッフが担当しています。ひなた工房とタツカワの従業員を合わせると50人を数えます。ひなた工房で働くことで、福祉の勉強をさせていただいています。

勤務先情報

 株式会社ひなた工房と有限会社タツカワ   見本帳の製作

株式会社ひなた工房

住所 〒919-0614 福井県あわら市伊井第6号11番地1
電話番号 0776-73-2265

障害者福祉サービス事業所「株式会社ひなた工房」では、有限会社タツカワと連携し、インテリア素材を中心に、見本帳の製作をしています。見本帳の製作依頼は、有限会社タツカワへ気軽にご相談ください。

演奏者として

フルートと一緒に

「ひなたフルート教室」を始めました

昨年7月に留学を終えてあわらへ帰ってきて「ひなたフルート教室」を開きました。広報活動はこれからですが、 現在、生徒を募集中です。芦原中学校や藤島中学校、金津高校の吹奏楽部の指導にも携わらせていただいています。

フルートとピアノ

私が最初に出会った楽器はピアノでした。姉が先に習っていたので3~4歳の頃習い始めました。 フルートの方は、フルートを習っている友人に誘われて小学校4年生のときに始めました。中学校で吹奏楽部に入ったとき、コントラバスや打楽器の担当をしたいと希望しましたが、経験を考慮されてフルート担当になりました。もちろんフルートは大好きですが、私はいろいろな楽器を演奏したいと思っていました。

音楽高校へ

地元の中学校から東京の音楽高校へ進学しました。音高へ行こうと決めたのは中学2年生のとき。専攻をピアノにするかフルートにするか迷ったこともありました。東京の音高を選んだのは、同じピアノ教室の先輩が進学していた縁で決めました。受験を決めてからは毎月1回東京の教室へ通いました。最初の数ヶ月を除けば、東京まで日帰り一人旅でしたね。
受験のときに苦労したのは楽典の勉強です。楽典は楽譜の読み書きのルールやそれを理解するための基礎知識のことです。同じピアノ教室の先輩のお母さんに教えていただいて、あとは過去問をひたすら解いていました。

音楽高校、音楽大学での生活

音楽高校では、五教科は全て選択クラスで学習進度ごとにクラスが分かれていました。演奏者は指が命なので、体育の授業に球技はありませんでした。部活動もなく、音楽が学校生活の中心でした。
高校、大学と寮暮らしです。一人部屋でしたが団体生活は楽しかったですね。
大学の練習室は予約が大変で、みんな廊下で練習したり、一応防音になっている寮の個室で練習したりしていました。寮での練習は朝8時から夜10時までと決まっていましたが、試験の時期はみんな目が血走っていましたね。
一人暮らしを始めたのは、大学卒業後、研究科に入ってからです。大学を卒業したら寮を出ないといけなかったので、ごはんが出てくる生活が終わって慣れるまで大変でした。

フランスへ

研究科を卒業した後、フランスへ留学しました。教わりたい先生がいるから留学するというのが定番ですが、私の場合、先にフランスへ留学したいた友人の誘いもあり、1年ぐらい語学学校に通いながら先生を探そうと思っていました。実際のところ、半年で先生は見つかり、先生が勤めていた学校を受験し、2年間学びました。フランスにはたくさん音楽院がありますが、私が学んだのは、リュエイユ・マルメゾン地方音楽院 Conservatoire a Rayonnement Regional Rueil-Malmaison の Cycle III Spécialisé(Supérieur)課程です。私が師事した先生は、とにかく教えるのがお上手でした。レッスンプロになろうと決めた私にとって、今後私が教えていくうえでとても参考になりました。

パリでの生活

フランスへの留学を決めたものの、実はフランス語をそれまで勉強していませんでした。でも、できないなら語学学校で学べば良いと思っていましたし、日本人の大家さんのアパートを借りて、語学学校も日本人の事務員さんがいるところを探して、話せなくてもどうにかなる環境を整えて、パリの東に位置する20区で生活していました。留学していたからフランス語ができると思われますが、音楽に関する部分、レッスンを受けるのに必用な部分はわかりますが、その他の生活に関する部分ではそうでもありません。「これが欲しい」「おいくらですか」「ありがとう」が話せればどうにかなりました。

日本に帰ってきて思うこと

帰国して思うのは、日本はコンビニがあって便利だということと、公衆トイレが綺麗なこと。パリでは、公衆トイレは敬遠されて、カフェなどのお店で一杯飲む変わりにトイレを使わせてもらうような感じでした。
フランスではクラシック音楽を聴く文化が根付いています。まちなかで演奏会があればみんな聴きに行きます。まちの中心に必ずある教会でも無料で演奏会が開かれていて、気軽に生の演奏を聴いてくれる環境が良いなと思います。

あわらで働こう

フランスは華やかでしたが、地元に帰って音楽をしたい、演奏する楽しさを伝えられるように、音楽に関する仕事をやっていきたいと思い帰ってきました。音楽教室を主催しつつ、父の経営する事業所で働いています。事業所の仕事は、それこそ3歳くらい、物心ついたころには手伝っていました。現在は、みなさまのおかげで音楽活動優先で仕事をさせていただいています。

地元で音楽活動を始める

3年前から帰国に合わせて文化会館でコンサートをさせていただいています。あわら市の方が支援してくれてうれしいです。支援していただけるのも、地元ならではですね。

地元で音楽活動をしていてうれしいこと

先日のさかい九頭竜音楽祭などに参加して、地元の音楽家と知り合う機会が増えました。高校から県外へ出てしまったので、同年代の地元の音楽家の知り合いがいなかったので、とてもうれしいです。これから一緒になにか楽しい活動ができたら良いですね。
演奏して喜んでもらえるとうれしい。お客さまの生の声が聞けたり、歌謡曲を演奏したときに一緒に歌ってくれたり、うれしいことがたくさんあります。

音楽活動をするときに心がけていること

コンサートでは、音楽に興味を持ってもらえるように、曲を紹介するときにエピソードを入れるようにしています。説明しやすいエピソードのある曲や、すごくきれいなメロディのある曲、誰もが耳にしたことのある曲などを選ぶときのポイントにしています。

達川さんにとって「働く」とは

音楽に興味を持ってもらうのは最初の段階です。そこから、私も楽器を演奏したい!と思ってもらって、音楽をやる楽しさを知って欲しいと思っています。知ってもらうために活動していくのが、私の「働く」なのかなと思っています。

達川さんのこれから

もっと身近に音楽とふれあうことが出来たらと思っています。例えば駅前に気軽に集えるコンサートホールがあると良いなと思いますし、喫茶店での生演奏も良いですね。
フランスに留学していたときにいろんな講習会に参加して、いろんな地域から集まった音楽家と1週間ほど一緒に過ごして、すごく楽しかったし、たくさんのものを得られました。日本でも草津などの温泉地で音楽祭をしていたりするので、あわら市でも出来るのではと思っています。いつかあわらで音楽祭を開きたいですね。

演奏者になりたい人へ

とにかく行動あるのみだと思います。もし私でお力になれることがありましたら、お手伝いさせてください。

市民オーケストラを目指して~バイオリン教室のお知らせ~

音楽祭を開くなら、出来ればあわら市内でオーケストラを結成できたら良いねという話をしています。実現するには弦楽器の演奏者が不足しています。バイオリンだけでも10人くらい欲しいところです。
現在、コンサートで一緒に演奏しているバイオリンの先生が、毎月あわら市に来てバイオリン教室を開いています。バイオリンというと敷居の高い楽器と思われがちですが、鈴木先生は教えるのがとても上手な先生で、 楽譜が読めなくてもわかるように教えてくれます。弾けるようになるとオーケストラの一員としてステージにのる機会もあります。合奏する喜び、楽しさを感じていただきたいですね。興味のある方はぜひご連絡ください。

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商工労働課 商工労働グループ

電話番号:0776-73-8030 ファックス:0776-73-1350
メール:syouko@city.awara.lg.jp