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輪転経蔵

最終更新日 2014年11月26日| ページID 006124 印刷する

概説

福圓寺は、蓮如の北陸下向の際に真宗に改宗し、慶長期(1596~1615)に寺号を免許されたと伝わります。
輪転経蔵は、白漆喰の総塗籠造で、内部に八角の輪蔵をもちます。山門を入った左手(南側)にあり、正面二間半(約5.3メートル)、側面二間半(約5.3メートル)、木造平屋建て、方形の建築で、宝形屋根の頂部に宝珠を乗せています。高さは約7.7メートル。瓦は越前特有の赤色の桟瓦葺、外側や軒裏は白漆喰壁で塗籠め、腰部を海鼠壁としています。組物などはなく、簡素な外観ですが、赤瓦や白漆喰壁、褐色の海鼠壁など外観の色合いが清楚で、美しいです。
正面の出入り口は外側に鉄板扉をおき、その内に片引きの土戸、さらに内に板桟戸をたてています。内部は板床で、柱や貫をみせる漆喰の真壁で、6段の貫を通して軸組を固めています。天井は格天井で、高さは約3.78メートルです。
輪蔵は内部のほぼ中央にあります。八角形で、一辺約1.075メートル。禅宗様尾垂木を二段に出す二手先組物で、軒は二軒の繁垂木です。周囲に禅宗様の高欄をもち、二手先の腰組で支えられる縁がつきます。入り口正面の柱間内に上品下生の阿弥陀仏像、その背面柱間に聖徳太子像を安置し、残りの柱間はいずれも一切経などの経本を収蔵しています。
正面入り口の鉄板扉の枠金具には「文政第十乙亥閏六月二十八日」「檀越伊井村中嶋嘉右衛門釈廣恵」の刻銘があります。これよりこの扉は、伊井村中嶋嘉右衛門が檀越(施主)となって、文政10(1827) 年閏6月28日に造られたことがわかります。

概要

輪転経蔵
指定区分あわら市指定文化財(建造物)
所在地福井県あわら市下番19字3番地
指定年月日平成2年3月20日
所有者・管理者福圓寺

場所情報

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