北潟古謡どっしゃどっしゃ
概説
伝承地である真言宗安楽寺は、泰澄大師が養老2(718年 )に開基したと伝えられています。加賀と越前の境に立地し、信仰・文化の中心として大いに栄えました。
この古謡と踊りの原型は、古く農耕漁撈などの共同作業中心に自然に発生した労働歌と推定されます。
音律が、「辻の大門辻の 空の石垣なけりゃよい」のように、「3-7・7-5」という独特の音頭が伝承されています。こうした音律は、記紀や万葉などにもみられるもので、古代歌謡に近いといえます。問答形式のものが多く、北潟での暮らしをうたい、嘆きあるいは悲しみ、仏の加護を信じる趣を漂わせたものが多いのも特色といえるでしょう。なお、囃し詞の「どっしゃ・どっしゃ」に、「同信や同志や」の意味を当てはめようとする解釈もありますが、ごく自然に「調子づけ」「かけ声」が定着した擬声語と考えるのがよいでしょう。
概要

指定区分 | 福井県指定文化財(無形民俗) |
---|---|
所在地 | 福井県あわら市北潟 |
指定年月日 | 平成6年5月20日 |
所有者・管理者 | 北潟民謡保存会 |