紙本著色法然上人図像
概説
この画は、真宗の開祖親鸞の師法然の坐像を描いたものです。仏の台座である雲上の蓮台に坐しているのは、即身成仏の姿をあらわし、秘事法門の儀式に用いた図像です。
法然上人の図像としては、「二尊院蔵」の「足曳の御影」が最古のもので、関白藤原兼実の邸宅で法然が風呂に入りくつろいだ様子を宅麿法眼が写したといわれています。それを衲衣の姿にして、真言宗の即身成仏義のもとに描かれている「雲上、金彩蓮華座」上で、本来描かれる空海と入れ替え描くのが、この図の様式です。真言の信者を真宗に導くために使われたもので、越前地方の真宗の発展過程を知る上で貴重な資料といえます。
室町時代初期の作品です。縦80センチメートル、横42センチメートル、貼色紙(17センチメートル×17センチメートル)や頭像光背の銀刷、衣文の金銀描截金など、装飾性に富み品格があります。
概要

指定区分 | 福井県指定文化財(絵画) |
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所在地 | 福井県あわら市下番19字3番地 |
指定年月日 | 平成7年4月21日 |
所有者・管理者 | 福圓寺 |
場所情報
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