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行政評価

最終更新日:2009年07月01日

行政評価とは

 行政評価とは、あわら市のまちづくりを進めるうえで必要な施策や具体的な業務である事務事業に対して、目的や目標、取組方針などを明らかにして業務を行い、「目的にかなった取り組みができたのか」「目標や方針がどれだけ達成できたのか」「どれだけ成果が出ているのか」などの観点で評価して、その結果を事務事業の見直しや予算編成などに反映させる取組みをいいます。

 これは、民間の経営サイクルである「PLAN(計画)→DO(実施)→CHECK(評価)→ACTION(改善)」というPDCAマネジメントサイクルを行政運営に取り入れることで、行政運営を「経営」という視点で見直し、事務事業の成果やコスト(事業費や人件費)を重視する「行政経営」の仕組みを作るために取り組んでいるものです。

 これまでの行政運営は、「事業を計画し(PLAN)、その事業にどれだけ予算をつけて、どれだけ事業を実施したのか(DO)」という行政サービスの量に重点を置いていましたが、財政状況が厳しくなる中では、今までのような行政運営を行うことは困難な状況になっています。

 そのため、これからは、限りある財源を有効に活用して、可能な限り市民サービスの向上を図るという行政サービスの質に重点を図ることが大切であり、そのためには、これまでの行政運営に「仕事を振り返って評価する過程(CHECK)」を加え「評価した結果を次の計画や予算、事務事業の見直しなどに反映していく取組み(ACTION)」を行うことが必要です。

 評価した結果を次の計画や予算、事務事業の見直しに反映する一連の取組みが行政評価の活動です。

 

行政評価の取組状況

 行政評価は、平成7年度に三重県が事務事業評価を導入して以来、多くの自治体が導入しています。行政評価の定型的なシステムはなく、各自治体が独自のシステムで実施しています。

 国においても「今後の行政改革の方針」(平成16年12月 閣議決定)で、「地方公共団体の政策・施策・事務事業について、行政評価を効果的・積極的に活用し、戦略策定→実施方針決定→実施→評価→見直しといったサイクルを確立・活用することによって、その目的、手段、投入した経営資源等の必要性、有効性、妥当性等を検証し、地方公共団体の効率的・効果的な行政組織運営を図る」ことを求めています。

 現在、都道府県や政令指定都市ではほぼ100%、市町村でも多くの自治体が行政評価に取り組んでいます。

 地方公共団体における行政評価の取組状況(総務省) 
 

あわら市の行政評価の概要 

目的 

 これからのあわら市の行政運営は、あわら市総合振興計画で掲げられた都市将来像の実現に向けて、あらゆる行政サービスの提供が市民の満足度の向上を目指すものとして、限られた資源を有効に活用していくという経営的な視点が必要です。

 このため、施策や事務事業について目的志向・成果重視の視点に立って、より質の高い行政運営を実現するための取組みとして行政評価の構築を開始しました。 

  • 行政資源の有効活用

 行政資源(人、物、金、時間、情報など)は限りあるものということを認識したうえで、まちづくりや市民生活の向上のために必要な事務事業に行政資源を重点配分する取組みを通して、行政資源の有効活用を図ります。

  • 成果志向による行政経営

 施策や事務事業の目的や目標、方針を明らかにするとともに、成果を把握するために数値目標を設定します。そのうえで、どれだけ成果が出たのかを目標達成状況などから評価し、その結果を次の計画や予算に反映させることで、効率的・効果的な行政経営を行います。

  • 説明責任の向上

 施策や事務事業の取組みや評価結果を公表することで、市民の皆様に対する説明責任の向上を図ります。

  • 職員の意識改革・資質向上

 評価活動を通して、担当する施策や事務事業の目的や成果、費用などを意識することで、職員の「目的意識」や「コスト意識」の醸成を図ります。また、人事評価や職員研修制度と連動を図ることで、職員の資質向上を推進します。

内容 

 行政評価は、総合振興計画・基本計画における政策体系に基づいて行います。

 政策体系とは、まちづくりの課題や課題解決のための取組方針などを整理して体系化したもので、政策-施策-事務事業という構成になっています。この体系は、基本的な目標・方針を定める「政策」、その基本目標を達成するための手段の体系としての「施策」、その施策の目的を達成するための手段としての個々の具体的な取り組みである「事務事業」となるように目的と手段の関係で構築されています。

 行政評価は、まず個別評価として、政策体系の施策及び事務事業ごとに評価表を作成して、各段階における評価を行います。

 施策評価は、目標や方針の達成度を評価し、次年度の目標や方針決定に反映します。施策の目標や方針を効率的に達成するために、事務事業のポジショニング(成果とコストの2つの観点で事務事業の位置付け)を行う評価とします。 また、事務事業評価は、要性、公平性、有効性、効率性の4つの観点で評価し、その結果を事務事業の見直しに反映します。この個別評価の結果を踏まえて、次年度の重点施策の選定や施策方針の決定に反映させます。

  • 政策

 「大きな視点から、目指すべき方向や目的を示したもの」という意味です。例えば「福祉」「産業」「教育」「文化」といった大きな視点からまちづくりの方向性を表現したものです。 

  • 施策

 「政策という大きな目的を達成するための個々の方策」です。政策目的を実現するための手段と位置づけられます。

  • 事務事業 

 行政が行う仕事そのもので、個々の事務事業は、施策目的を実現する手段として位置づけられます。

構築状況

 平成17年度に行政評価についての調査、研究を行い、平成18年度から行政評価の構築を開始しました。

  • 平成18年度

  1. 基本研修の実施
    職員を対象とした基本研修を実施し、行政評価の内容や構築目的等の理解促進を図りました。
     
  2. 事務事業評価研修の実施
    課長級、課長補佐級職員を対象とした事務事業評価研修を実施し、評価表の作成にあたっての基本的な考え方を示すとともに、事務事業評価表(39事務事業)を作成することにより行政評価に対する理解促進を図りました。
     
  3. 職員アンケートの実施
    事務事業評価研修及び事務事業評価表(39事務事業)を作成を踏まえ、今後の行政評価のあり方についての意識調査を行いました。
  • 平成19年度
  1. 事務事業評価研修の実施
    職員を対象とした事務事業評価研修を実施し、評価表の作成にあたっての基本的な考え方を示すとともに、各自が事務事業評価表を作成することにより行政評価に対する理解促進を図りました。
     
  2. 事務事業評価(試行)の実施
    事務事業評価(188事務事業)を行い、事務事業担当課長による1次評価、行政評価委員会による2次評価を実施しました。

  • 平成20年度
  1. 事務事業評価(試行)の実施
    事務事業評価(193事務事業)を行い、事務事業担当課長による1次評価、行政評価委員会による2次評価を実施しました。
     
  2. 施策評価研修の実施
    課長級職員に対する施策評価研修を実施し、評価表の作成にあたっての基本的な考え方を示すとともに、行政評価の内容や構築目的等の理解促進を図りました。
     
  3. 施策評価(試行)の実施
    総合振興計画に基づく施策を設定し、施策ごとに目的と成果指標の設定を行いました。 なお、成果指標の数値を把握するために市民アンケートを実施しました。

アンケート調査の概要

 

調査票 あわら市まちづくり評価アンケート(PDFファイル)
調査対象 市内在住の20歳以上の方々から無作為で抽出した1,000人
調査方法 郵送による配付・回収 (無記名式)
調査期間 平成20年10月22日~11月27日

 

アンケート調査の結果

 回収率    42.6% 回答集計  アンケートの結果(PDFファイル)

  • 平成21年度
  1. 事務事業評価の実施
    事務事業評価(186事務事業)を行い、事務事業担当課長による1次評価、行政評価委員会による2次評価を実施しました。
     
  2. 施策評価の実施
    総合振興計画に基づく施策ごとに施策評価(37施策)を実施しました。 

評価表の内容

事務事業評価

 事務事業評価とは、市が予算や人を投入して行う行政活動の基礎単位である事務事業ごとに事後評価を行い、評価結果に基づいた事務事業の見直しを検討して実行するという一連の評価活動をいいます。

 事務事業評価は、事務事業ごとに事務事業評価表(PDFファイル) を作成することで評価を行います。

 

  • 事務事業の基本情報 

 事務事業の種類(自治事務・法定受託事務)、分類(市民サービス・公共事業等)、実施根拠(法令・条例等)、事務事業の開始きっかけなどを記載します。

  • 事務事業の目的・指標等

 事務事業の概要、対象、手段、成果を記載します。

 【対象】

 事務事業の働きかける対象は何かを考えます。対象は「人」だけではなく「自然」や「物」も対象となります。例えば、「人」を対象とした場合は、「全市民」や「小中学生」、「65歳以上の市民」などになり、「自然」を対象とした場合は、「河川」や「森林」などになります。

 【手段】

 事務事業において、具体的に何を行うのか、実際の業務の内容(進め方・やり方)となります。「意識啓発事業」を例にあげると、対象である「市民」に「講演会を開催する」や「パンフレットを配布する」などになります。

 【成果】
 事務事業を行うことにより、どのような成果を得ようとしているのかを考えます。企画当初は目的を明確にして行っていた事務事業も、相当期間経過すると、「誰のため」「何のため」という本来の目的が薄れて、単に事業を継続することが目的になりがちです。そのため、事務事業の目的をまず明確にして、評価を行うことが基本となります。

 【指標の設定】

 事務事業の目的を把握したうえで、現状として事務事業がどういう状況にあるのかを具体的かつ客観的に把握するためには、その現状を数値化して誰が見ても明らかな状態にすることが大切です。この数値化する作業が指標の設定です。

 指標は「対象」「手段」「成果」のそれぞれで設定します。「対象」の状態・大きさを表す指標は「対象指標」といいます。例えば、対象を「全市民」とすれば、対象指標は「人口」となり、「河川」「森林」を対象とすれば、対象指標は「河川本数」とか「森林面積」などになります。

 「手段」の指標は「活動指標」といい、例えば、手段を「講演会の開催」とすれば、活動指標は「開催回数」となり、「パンフレットの配布」を手段とすれば、活動指標は「配布枚数」とか「配布回数」などになります。

  次に「成果」の指標は「成果指標」といいます。例えば、成果を「「パンフレットを読んだ、講演会に参加した方で意識啓発ができた方の割合」 」とすれば、成果指標は「閲読率 」とか「意識啓発率」などになります。事務事業を行うことによって対象を意図する状態にどれだけできたのかが「成果」であり、この「成果指標」の現状を把握したうえで、目標値を設定し、毎年、その目標値に対してどれだけ達成できたのかを見て、事務事業の「成果」がどれだけ上がっているのかを判断し、次の評価につなげます。

  • 事務事業を取り巻く環境変化

 法律改正など制度の変化、対象ニーズの変化、他市町の状況、今後の課題を記載します。

  • 評価

 【必要性】

 「市が税金を使ってその事務事業を行う必要性があるのか」などについて評価します。

 市が行っている事務事業の中には、開始当初から相当の年数が経過し、重要性が以前より低くなっているものや、当初の事務事業の目的が現状と合わなくなっているものもあります。また、開始当初は行政がサービスを提供するしかなかったものが、今では民間で同様のサービスを行っていて、行政として手を引いてよいものもあります。

 そのため、「必要性」では、公共関与の妥当性という観点で評価し、市が関与する必要性がないものや所期目的が達成されたものについては、事業の廃止・休止を行うなどの方向性につなげます。

 【公平性】

 事務事業の受益者(サービスを受ける方)が全市民なのか、それとも特定の市民なのかを明らかにしたうえで、特定の市民に限られるようなサービスの場合に受益者負担(サービスの内容に応じて使用料や手数料などを支払うこと)を求めることが、納税者である市民の皆様の納得が得られるものになっているのかを評価します。

 行政サービスの場合は、基本的に市民の皆様から税金をお預かりして、それによってサービスを提供していますので、広く市民を対象とする行政サービスの場合は、改めて負担を求める余地はありません。しかし、行政サービスが特定の市民に限られるような場合は、サービスの受益に応じて負担する必要が出てくるものもあります。その場合において、使用料や手数料などで別途負担を求めていますが、負担額が特定の受益者とそれ以外の市民の間で「公平性」が保たれているのかを考えます。また、受益者が特定の市民の場合で、特に負担を求めていない場合は、なぜ求めてないのか、求める必要があるのかについても考えます。

 【有効性】

 事務事業の成果と活動量(事務事業のやり方・進め方)に着目して、事務事業の活動量に見合った充分な成果が出ているのかを評価します。

 現在の活動量(事務事業のやり方・進め方)でいいのか、活動量を見直して成果が向上できないかという観点で評価して、成果向上のための方策を検討するのが有効性の考え方です。

 【効率性】

 事務事業の活動量とコスト(事業費・人件費)に着目し、活動量に対してコストが適切なものになっているのか(過剰にコストをかけていないか)を評価します。

 この評価で大切なことは、事務事業の成果を低下させずに、事務事業のやり方・進め方を見直してコストをいかに抑えていくかということです。そのため、事務事業の目的や成果指標の現状値を確認したうえで、コストの適正化に努めていくことが大切です。


「意識啓発事業」の事例で考えてみると、

【必要性】

 事業を行う為の金(予算)と人(職員)を確保して、パンフレットの配布や講演会を実施するなど市民の意識啓発を図ることが必要かどうかを検討します。

【公平性】

 全市民を対象としたパンフレットの配布に料金を求めたり、講演会の参加料を取るなどの受益者負担を求めることが妥当かどうかを検討します。

【有効性】

 事業の成果である「パンフレットを読んだ方や講演会に参加した方で、意識啓発ができた方の割合」を向上させるためにはパンフレットを配布したり、講演会を実施するという現在の活動でいいのか、活動を見直して成果が向上できないかを検討します。

【効率性】

 事業の成果である「パンフレットを読んだ、講演会に参加した方で意識啓発ができた方の割合」を低下させずに、コスト(事業費・人件費)を削減できないかを検討します。

 ここで、パンフレットの作成に着目すると、事業費は「パンフレット1冊あたりの単価×パンフレットの購入数」になりますので、事業費を抑えるためには、1冊あたりの単価や購入数を抑えることが必要です。成果を低下させないということを考慮すると、配布部数を減らすことはできないので、1冊あたりの単価で仕様を変える(多色刷りを単色刷りにするなど)ことや、予備分の購入を抑えるなどの取組みにより、コストを抑えていくということです。

  • 評価・改善案

 事務事業の現状を把握し、それに基づく評価結果を受けて、具体的な事務事業の改善にどのようにつなげるかが大切です。事務事業の改善については、それぞれの評価項目で「見直す必要がある」という評価を出した点を基に改善案を作成します。

 例えば、必要性で「見直し余地あり」と判断された場合は、事業の廃止・休止などを視野に入れる必要がありますし、有効性や効率性では事務事業の進め方を見直すなどしてコスト削減や成果向上に取り組むための方策を検討する必要があります。また、公平性では、受益者負担の適正化が求められます。

 このように、評価結果に応じた事務事業の改善案の検討を行います。さらにこの改善案を実現可能なものとするため、単に改善案を提示するだけでなく、その際に想定される課題とその解決策をセットで考えます。

 

施策評価

 施策評価は、あわら市総合振興計画の施策体系に規定された48施策の内容について、毎年、施策の目標や方針がどの程度達成されているのかを振り返って評価し、次年度の目標や方針設定に生かしていくために行う評価です。

 施策評価は、施策ごとに施策評価表(PDFファイル) を作成することで評価を行います。

  • 施策評価の内容 

 施策ごとに目的(成果指標)を設定し、成果指標の実績値の把握や環境・状況の変化などの現状を把握したうえで、施策の目的を達成するために事務事業の貢献度や優先度を検証する相対評価を行い、今後の事務事業の方針設定や事業費決定に反映させます。

 施策評価では、コスト削減を図るもの(事務事業の目的や形態が類似するものの統合などやり方・進め方の見直しなど)、事務事業の休止・廃止(事務事業の目的が施策の目的に結びついていないもの、所期目的を達成したもの、成果向上が期待できないもの)、コストをかけて成果を向上させるものなどコストと成果による観点で事務事業のポジショニングを行います。

関連ファイル

アンケート結果の公表(PDF形式:4,520KB)
アンケート調査票(PDF形式:274KB)
事務事業評価表(PDF形式:3,437KB)
施策評価表(PDF形式:2,689KB)

情報発信元

総務部政策課

直通電話 0776-73-8005 / メールアドレス seisaku@city.awara.lg.jp

※「用語解説」のご連絡については、ウェブリオまで問合せ下さい。


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